9月13日(土)〜9月15日(月・祝)の2泊3日で、当法人において第4回目となる「福島ワークキャンプ」を実施しました。この活動は、NPO法人あぶくまエヌエスネットさんとの東白川郡都市交流事業「結いの交流」の一環として、当法人で活動しているスタッフを対象に数回に渡って行われる研修活動です。
1日目、まず「あぶくま号」のバスで福島を目指します。到着後は、塙町で代々農家を営んでいらっしゃる神永さんのお宅にお邪魔しました。毎回とっても美味しいお昼ご飯をご用意いただいており、今回も地産地消の地元の美味しいお野菜たっぷりのお料理にスタッフ一同、大喜びでした。
しっかりと美味しい食事でパワーをつけたところで午後はお待ちかねの農作業!今回は、刈払機を使用しての草刈りチームと雑草の刈取りを行うチームに分かれて作業を進めていきました。
草刈りチームでは、今まで扱ったことのない大きな刈払機を担ぎ、各エリアに分かれて草刈りをしました。担当エリアが斜面になっていることに加え刈払機自体の重さもあり、安全に気を配りながらの作業となりましたが大きな怪我もなく無事に作業を終えることができました。
もう一方のチームでは、大豆畑の雑草の刈取りを行いました。この大豆は、前回のワークキャンプの際にスタッフが植えたもの。当時は何もない広い畑でしたが、とっても立派に育ち、しっかり実っていてとても感動いたしました。実った大豆は11月に予定している同ワークキャンプで収穫を予定しているとのことでした。
今回は、その収穫に向けてより大きく立派な大豆に育つよう余計な雑草を手作業で一つ一つ取り払っていきました。雑草は根っこから抜いていかないとまたすぐに 生えてきてしまうため、鎌を使って丁寧に抜いていきます。一見すると雑草とは思えないほどしっかり根を張っているものや弦が巻き付いてしまっているものもありましたが、全員で力を合わせ畑全体の手入れをすることができました。途中、雨と雷が強くなり作業を中断することもありましたが、何とか予定していた作業を終えることができました。微力ではありますが、少しでも農家さんのお力になれていればと思います。
夜には、現在、あぶくまエヌエスネットにワーキングホリデーで3か月の滞在をしているフランス人・シリルさんを囲んでの異文化交流を行いました。フランスでの仕事の様子や、パリで開催されているJAPAN EXPOの様子を写真で見せてもらいました、フランスから見た日本のイメージが片言の日本語の中からも伝わってきてとても興味深い時間となりました。
2日目は、被災地の視察に行って参りました。1月のワークキャンプで訪れた場所と同じ、福島第一原子力発電所の20キロ圏内に位置する楢葉町と富岡町という場所です。放射線量が高いために宿泊することが許可されておらず、家は残っているのに誰もいないというゴーストタウン状態です。前回に来た時より半年以上経過しておりますが、復興は進んでおらず悲惨な状況は変わらないままでした。
逆に、前回も衝撃を受けた除染廃棄物の黒い袋はどんどん増えており、前回よりもさらに高い山積となって町中に点在していました。町全体を見渡すことができる丘から見た風景も、依然として異様なままで初めて被災地を訪れたスタッフは大きな衝撃を隠せないようでした。今回も、あぶくまエヌエスネット副理事長で福島県楢葉町出身の橋爪弘子さんにご案内をいただき、震災から現在までの状況を詳細にご紹介いただきました。
午後には、現在もいわき市で生活をされている千葉由美さんよりお話を伺いました。いわき母笑みネットワーク代表/はっぴーあいらんど✩ネットワーク/いわきの初期被曝を追及するママの会の世話人など震災以降、放射能から子供を守るための様々な活動に従事されている方であり、今回は、当事者の声を直接伺うためにこの場を設けていただきました。午前中に見た異様な景色と重なり、千葉さんから語られる現状は深く心に響いてきました。
夜は、視察の案内をしてくださった橋爪さん始め福島で活動されている方々を交えた座談会を行いました。震災・原発についてや自然体験活動、子どもとの関わりなど多岐に渡る話がどのチームからも聞こえてきました。
3日目も、美味しいかまど炊きのご飯で1日が始まります。最終日は、お世話になっているあぶくまエヌエスネットさんのフィールド整備を行いました。大きな鶏小屋を作るお手伝いを、いくつかのチームに分かれて行います。
動物の侵入を防ぐために土嚢やコンクリで隙間を埋めるチーム、周りを補強するための木材をチェーンソーで伐採するチームなど1人では大変な力仕事を複数人で手際よく進めていきます。お昼までの短い間ではありましたが、全員で協力することでまた一歩鶏小屋の完成にも近づくことが出来ました。
最後のお昼ご飯は、お待ちかねの石釜焼き手作りピザ!生地もソースも手作りの、こんがり美味しいピザが焼き上がりました。4度目のワークキャンプも、あっという間に終了です。都市農山村の交流と言うからには、今後も継続的に行っていきたいと思っています。また次のワークキャンプにおいて、普段はできない体験をさせていただくことが楽しみです。
(理事 千葉)
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