2014年01月13日

2014年1月福島ワークキャンプに行ってきました!

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1月11日(土)〜13日(祝・月)で「福島ワークキャンプ」へ行ってきました。この活動は、NPO法人あぶくまエヌエスネットさんとの東白川郡都市交流事業「結いの交流」の一環として、当法人で活動しているスタッフを対象に数回に渡って行われるグリーンツーリズムを通じた研修活動です。今回は、被災地スタディツアーと農林業体験、田舎暮らし体験などを2泊3日で実施しました。

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1日目は、被災地スタディツアーです。今回は、福島第一原発から20キロ県内にある富岡町や楢葉町を中心に天神岬、いわき市の薄磯を訪れました。放射線量が高いため、居住制限や立入制限などがあり、未だ震災後の復興がほとんど進んでいない地域になります。町に住むことも出来ず、物を持ち出すことも出来ず、3月11日の日から時計が止まったままの状態でした。

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まだ、被災地に訪れたことのない参加スタッフは大きなショックを受け、他の被災地域に訪れたことのある参加スタッフもあまりの現状に驚きを隠せませんでした。2014年3月には震災から3年が経ちますが、高放射線地域はしばらくこのままの状態が続くように思います。黒い大きな袋で覆われた行き場のない除染廃棄物が町の至るところに見られ、そのあまりの異様な光景に言葉も出ませんでした。

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津波被害の大きかった沿岸部では、瓦礫が撤去され、キレイに片付けられていたエリアもありましたが、各所に未だ津波の爪痕が残っており、その被害がいかに大きいものであったかとてもよくわかりました。今回のスタディツアーには、あぶくまエヌエスネット副理事長で福島県楢葉町出身の橋爪弘子さんにご案内をいただき、震災から現在までの状況を詳細にご紹介いただきました。

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2日目は、福島県東白川郡塙町で代々農家を営んでいる神永さんのお宅にお伺いしました。築100年以上のお宅は、歴史を感じるとても立派な梁がいくつもあり、丁寧に修繕を重ねながら使われてきたのがとてもよくわかりました。今回は、冬場の農林作業として、山林手入れ(枝打ち)を中心に林業体験を行いました。

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2つのグループに分かれて枝打ちをスタートしました。さすがに枝打ちを経験したことのある参加スタッフは少数で、神永さんのお話を伺いながら見よう見まねではじめました。一体、この木々はどこまで続くのかというほど広大な場でしたが、夢中になって一本一本の木を大切に枝打ちし、段々と視界が拓けていく様子は感動でした。

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昼食では、神永さんのお宅でとても美味しい田舎料理をいただきました。どれも地産地消の新鮮な野菜を使った料理で、参加スタッフは美味しくて次から次へと料理に手を伸ばしていました。午後からも枝打ちの作業を再開し、予定していたエリアをの作業を無事に終えることができました。スタッフ達は、「もう腕が上がらない!」というほど、一生懸命に作業に取り組んでくれました。

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夜は、福島県東白川郡鮫川村にあるあぶくまエヌエスネットさんの施設に戻り、手打ちそば体験をさせていただきました。そば粉100%の十割そばにチャレンジしました。ただでさえ難しいそば打ちですが、つなぎを使わずにそば粉とお湯だけで作る手打ちそばはとても苦戦しました。最後には、どのチームも立派なそばが打ち上がり、とても美味しい手作りのそばをいただきました。

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3日目は、3日間お世話になったあぶくまエヌエスネットさんの敷地内を散策させていただき、普段、子ども達が遊んでいるぽんた山にも行きました。山の全部がプレーパークというのはとても衝撃的でしたが、子ども達の作りかけのツリーハウスは実に見事でした。その後、古くなった鶏小屋の解体や薪割り体験、クライミングウォールなどをさせていただきました。

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特に鶏小屋の解体や薪割り体験はスタッフ達にとっても初めての体験でした。鶏小屋の解体では、外していく材料をまた再利用できるようにとクギの一本、板一枚を丁寧にはずしていました。また、斧を使っての薪割りや木の皮を剥いでいく作業は、何度も繰り返し行いながら段々と上手になっていました。夢中になりすぎて無心になっているスタッフもおり、都市部では体験できない作業はとても魅力的だったよです。

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最後にあぶくまエヌエスネットさん名物の本格石窯で手作りピザを作りました。敷地内には立派なピザの石窯があり、自分達で割った薪で火を入れて焼き上げていきます。生地をしっかり伸ばして、この土地で取れた野菜をのせて焼き上げたピザの味は格別で、スタッフ達も大喜びでした。

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この2泊3日の「福島ワークキャンプ」は、予想以上の感動や驚きの連続でした。日本各地の地方では、「過疎」、「耕作放棄地」、「少子高齢化」など様々な問題が次々に起こっています。消費の中心地となっている都市が都市だけで成り立っているわけではなく、生産の中心地である地方に支えられて成立しています。都市に住む若者が地方と交流し、相互扶助していくことは、時代の中で必要不可欠な現代版「結い」であることを今回の活動を通じて改めて感じました。一過性で終わらせることなく、これからもこの活動をじっくりと育んでいきたいと思います。

(代表理事 岩切)

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posted by NPO法人夢職人 at 23:12 | Comment(1) | TrackBack(0) | ワークキャンプ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
夢職人の皆様へ、・・・この3連休に福島県東白川都市交流事業に、参加いただきました。
多くの気づきや、福島の今を知っていただけたかと思っています。
地元富岡が実家というリーダーさんもいると思います。心情は複雑でしょう。見せ物では、決して無く現実を知る大切さ!そして、複雑な心境になっている事も察しながらでも現場に立たなければならない。そう思うのです。
案内をした橋爪さんも実家にすむことは出来ません。ですが、現状を少しでも知って欲しい・・と立ち上がった一人です。
今後もこのつながりを、大切にそしてこれから社会を創造する若い人に特に、知って、感じて、発信して欲しいです。
塙町、あぶくまエヌエスネットでの交流活動も、これから先を見据えると、日常化したい活動です。
このつながりを大事に育てていきたいです。これからもよろしくお願いします。
また皆さんに会えることを楽しみにしています。
Posted by ぽんた学長 at 2014年01月16日 09:07
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